発熱

発熱|とどろきキッズクリニック|世田谷区等々力駅の小児科、アレルギー科

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『熱編』

〜繰り返す熱〜  毎週発熱するのは免疫がおかしいの?

毎週発熱するのは免疫がおかしいの?

4月から保育園に入り始めた0歳8ヶ月の赤ちゃん。
月曜日になると38度の発熱で保育園から呼び出し。毎週毎週、月曜と火曜は登園できない。

「これってうちの子の免疫がおかしいんでしょうか?」

まだ0歳なのに発熱。最初はとても心配になりますよね。
でも、熱が出ても基本は元気。これって本当に大丈夫なんでしょうか?

保育園1年目の発熱はどれくらい多い?

発熱頻度の目安は

  • 家庭保育児:年間4〜6回
  • 保育園児:年間6〜10回
  • 多い子では12回以上

とされています。

入園直後の保育園には、免疫がまだ育ち途中の子どもたちが集まります。

さまざまなウイルスが入れ替わり立ち替わり流行するため、入園後3〜6ヶ月は“ずっと風邪をひいているように見える”ことも珍しくありません。

月に1回発熱するなら年間12回。その12回が4月・5月に集中していても不思議ではありません。

参考文献

  • American Academy of Pediatrics. Upper respiratory infections in children.
  • UpToDate: Upper respiratory tract infections in children.
  • Heikkinen T, Järvinen A. The common cold. Lancet. 2003.

「免疫がおかしい」可能性は?

発熱が多い=免疫が弱い、ではありません。
むしろこの時期は免疫力も発達途中です。

次のような場合は、一般的な風邪の範囲を超えていない可能性が高いです。

  • 熱が下がると元気に遊べる
  • 体重が順調に増えている
  • 入院させたいと感じるほど重症に感じない
  • 抗菌薬を長期間使わなくても自然に治る

こんなときは受診を

以下の場合は一度ご相談ください。

  • 月齢が2ヶ月未満
  • 発熱とともにぐったりしている
  • 水分が取れない、眠れないほど辛そう
  • 不機嫌が持続する
  • インフルエンザやコロナなど登園停止疾患が流行している
  • 呼吸が苦しそう
  • 発疹、けいれんなど普段と違う症状がある
  • 大丈夫だとは言われても、親御さんの心配が強い!

小児科医が診ていること

受診の際、私たちは次の点を確認しています。

  • 自然経過で治るウイルス感染か
  • 症状緩和のために薬剤が必要か(解熱剤など)
  • 合併症が起きていないか(喘息発作、気管支炎、細菌感染など)
  • 頻度は低いが重篤な疾患ではないか(肺炎、髄膜炎、川崎病など)

毎週熱が出ていても、その都度きちんと診察し「普通の風邪」と確認できていれば、過度に心配する必要はありません。

ここまで読んで「様子を見て良いかもしれない」と思えても、それでも心配なときは、遠慮なく受診してください。

診察で「大丈夫」と確認できること自体が、子育ての安心につながります。

何度か同じ経験を重ねるうちに、ご家庭なりの“様子を見られる力”が育っていきます。

その過程を一緒に歩むのも、私たちの役割だと思っています。

そして、もう一つ大切なこと

毎週呼び出されること。
仕事の調整。
周囲への気遣い。
お子さんもつらいですが、保護者には我が子への心配と自分の調整と、お世話による寝不足と、、、いろんな辛さが押し寄せます。

発熱の頻度が多い=育て方が悪い、お子さんがおかしいではありません。
免疫は経験の中で育っていきます。
この時期は、異常なのではなく、成長の途中です。

原発性免疫不全を疑う目安

発熱が多いだけでは、免疫不全を疑う根拠にはなりません。

次のような場合はご相談ください。

  • 年に2回以上の肺炎
  • 抗菌薬を2ヶ月以上使用しても改善しない感染
  • 体重増加不良、発育不良
  • 深在性膿瘍を繰り返す
  • 真菌感染を繰り返す
  • 家族に免疫不全の既往がある

(Jeffrey Modell Foundation 警告徴候より)

〜繰り返す熱〜  朝は元気なのに毎日夕方になると38度なんです

朝は元気なのに毎日夕方になると38度なんです

昨日、熱で早退した保育園。
ぐずって寝つきが悪かった夜もようやく乗り越え、朝には解熱。すっかり元気。

いつもの笑顔にほっとして、「今日は行けそう」と登園。
でも、お昼寝明けにまた保育園から発熱の電話…。

よく考えたら、昨日も一昨日も同じ状況。
これって何かおかしいのでしょうか?

熱は1日の中で上下します

人間の体温は、体内時計(概日リズム)の影響で、
明け方が最も低く、夕方〜夜にかけて高くなりやすいという性質があります。(通常0.5〜1℃の変動)。

さらに、子どもはこの変動がやや大きめです。
風邪などのウイルス感染では、炎症反応にこの体温リズムが重なって、
朝は解熱 → 夕方に再び38℃前後というパターンがよく見られます。
そのため、迎えに行った時には意外と元気に遊んでいる、ということも珍しくありません。

どのくらい続くと要注意?

一般的なウイルス感染では、

  • 発熱は2〜4日程度
  • 上下を繰り返しながら自然に解熱

することが多いです。

以下の場合は一度ご相談ください。
  • 夜の発熱が3日以上続いている
  • 午前中の元気が徐々に落ちてきている
  • 熱のピークが日ごとに高くなっている
  • 39℃以上が持続している
  • 発疹、強い咳、呼吸苦、腹痛など別の症状が目立つ
  • アデノウイルスや溶連菌などが園内で流行している
  • そして何より、保護者の心配が強いとき

小児科医が診ていること

受診の際、私たちは次の点を確認しています。

  • 自然経過で治る感冒の範囲か
  • 症状緩和のために薬剤が必要か(解熱剤など)
  • 合併症が起きていないか(中耳炎、気管支炎、細菌感染など)
  • 頻度は低いが重篤な疾患ではないか(肺炎、髄膜炎、尿路感染症など)

熱が上下していても、診察で「典型的なウイルス感染」と判断できれば、過度に心配する必要はありません

ここまで読んで「様子を見て良いかもしれない」と思えても、それでも心配なときは、遠慮なく受診してください。

診察で「大丈夫」と確認できること自体が、子育ての安心につながります。

何度か同じ経験を重ねるうちに、ご家庭なりの“様子を見られる力”が育っていきます。

その過程を一緒に歩むのも、私たちの役割だと思っています。

そして、もう一つ大切なこと

毎日呼び出されること。
「今日こそ最後まで働ける」と思った矢先の電話。
周囲にはまた?と思われていそうで、肩身が狭い。
仕事の調整、寝不足、自分の疲れ。
お子さんの発熱よりも、保護者の負担が大きくなっていることも少なくありません。

夕方だけの発熱は、体のリズムとウイルス感染が重なって起こることが多い現象です。
「異常」ではなく、経過の一部であることも多いのです。

夕方だけの発熱が繰り返されても、元気で食事・水分が取れていれば、慌てる必要はないことがほとんどです。

熱の分類

医学的には熱は3つに分類されています。

  • 稽留熱(けいりゅうねつ)高熱があがりっぱなし
  • 弛張熱(しちょうねつ)一日のなかで高熱←→微熱になるが平熱にはならない
    アデノウイルス感染症(プール熱、咽頭結膜熱)、溶連菌、尿路感染症、菌血症
  • 間歇熱(かんけつねつ)発熱したり平熱に戻ったり
    感冒(ウイルス感染)、尿路感染症、菌血症、EBウイルス感染症

①稽留熱はずっと熱が出っぱなしなので、誰でも心配になりますよね。
②弛張熱と③間歇熱は元気なタイミングがあるので判断に迷うことも多いです。
それぞれ、熱の出方によって特徴がある感染症もあります。熱型表という熱のグラフを書くと診断に近づくこともあるので、記録用紙をご希望の方は教えてくださいね。

〜急な高熱〜  まさか!40℃超えたんだけど!

まさか!40℃超えたんだけど!

初めての発熱。
哺乳もできているし、咳や鼻水もそれほど強くない。
心配しながら様子を見ていたら、体が熱々。
体温計を見ると―― 40.0℃。

こんな数字、見たことがない。
こんなに小さな体で40℃って、このままどんどん上がり続けてしまうんじゃないか。
本当に怖くなりますよね。

子どもは体温が急に上がります

ウイルスが体に入ると、脳が「今は体温を上げて戦おう」と体温設定を変化させます。

子どもは、

  • 体温調節が未熟
  • 炎症への反応が速い
  • 体が小さいので熱の出入りが激しい

という特徴があります。

そのため、短時間で40℃前後まで上がることがあります。

これは体がウイルスと戦うための反応であり、
40℃=重症という意味ではありません。

大事なこと:体温の高さと重症

37.9℃でも重症なことはあります。
40.5℃でも軽いウイルス感染のこともあります。
私たちが診ているのは、
「体温が何℃か」ではなく
「お子さんがどんな様子か」です。

こんなときは受診を

  • 高熱でぐったりしてきた
  • 水分が取れない/授乳量が明らかに減っている
  • 呼吸が苦しそう
  • 意識がぼんやりしている
  • 発疹、強い腹痛、けいれんがある
  • 3ヶ月未満の乳児の発熱
  • 流行感染症(インフルエンザ・コロナなど)が疑われる
  • そして何より、保護者の不安が強いとき

小児科医が診ていること

受診の際、私たちは次の点を確認しています。

  • 本当に自然経過でよい熱か
  • 症状緩和のために薬剤が必要か(解熱剤など)
  • 合併症が起きていないか(中耳炎、気管支炎、細菌感染など)
  • 頻度は低いが重篤な疾患ではないか(肺炎、髄膜炎、川崎病など)

高熱が出ていても、診察で「典型的なウイルス感染」と判断できれば、過度に心配する必要はありません。

ここまで読んで「様子を見て良いかもしれない」と思えても
それでも心配なときは、遠慮なく受診してください。

診察で「大丈夫」と確認できること自体が、子育ての安心につながります。

何度か同じ経験を重ねるうちに、ご家庭なりの“様子を見られる力”が育っていきます。

その過程を一緒に歩むのも、私たちの役割だと思っています。

もう一つ知っておいてほしいこと

体温は無限に上がり続けるわけではありません。
感染による発熱は、脳(体温中枢)が設定した“上限”で止まります。
脳が壊れるほど上がり続ける、ということは通常の感染症では起こりません。