赤ちゃんの頭のかたち専門外来

赤ちゃんの頭のかたち専門外来|とどろきキッズクリニック|世田谷区等々力駅の小児科、アレルギー科

赤ちゃんの頭の
かたちについて

赤ちゃんの頭のかたち専門外来イメージ写真

赤ちゃんの頭は柔らかく、向き癖などにより形が変わりやすい時期がありますが、多くは成長とともに自然に整っていきます。

当院ではまず、病的な変形ではないかを診察し、向き癖による変形の場合には、自然経過とご家庭での工夫についてご説明することを基本としています。

一方で、近年はSNSの普及やヘルメット治療に関する情報の増加により、頭の形についてご不安を抱える親御さんが増えています。

その不安が、抱っこや肌のふれあいといった本来大切にしたい育児の時間に影響してしまうことも懸念されます。

こうした背景を踏まえ、当院でもヘルメット治療に対応できる体制としました。

ただし、頭の形に対するヘルメット矯正は、2026年現在、小児科医療として一般的な治療とは言えません。

長時間のヘルメットの装着は、抱っこしたときの頭のぬくもりや柔らかさを直接感じにくくなり、親子の自然な触れ合いに影響することがあります。

治療が可能であることも含めた上で、自然経過を基本としながら、それぞれのご家庭に合った選択を一緒に考えていきます。

受診についてのご案内

  • 赤ちゃんの頭のかたちについて、気にかかることありましたら、まずはご相談ください。
  • 全ての変形にヘルメット治療を勧めるのではなく、単純なむきぐせによるものか、病的なものかを鑑別します。
  • 頭の形のヘルメット矯正は、まだ標準的な小児医療ではないため、基本的にはこちらから強く勧めることはありません。矯正のサポートとしてご家族でよく話し合って判断することをお勧めします。
  • ただし、ヘルメット治療は一般的には首がすわる生後4ヶ月頃からできるだけ早期に矯正開始することが適していると言われています。装着開始が月齢8ヶ月を超えるとご希望の形まで矯正できない場合がございます。
  • ヘルメット治療はオーダーメイドでお作りするため、決定から装着まで日数を要します。高価であるためお悩み期間が長くなる親御さんが多いです。
    お悩みの方は、まずはできるだけ早くご相談ください。
  • ヘルメット治療の適齢期を過ぎたお子さまの場合はヘルメット作成をお断りさせていただくことがございます。
  • 当院のあたまの形外来はむきぐせによる頭蓋変形の赤ちゃんを対象にしております。病的な頭蓋変形が疑われる場合は、別の病院に紹介となる可能性もあります。当院の近くにお住まいでない場合、一度近くのかかりつけの先生にご相談されることもおすすめ致します。
  • ヘルメット作成で通院の場合、月1~2回の通院頻度となります。ただいまヘルメット外来の予約枠が限られておりますので、受診日や時間は当院から指定させて頂きます。

赤ちゃんのあたまの
ゆがみの原因

赤ちゃんの頭の歪みの原因は大きく分けて2つあります。

  • むきぐせによる頭の変形
  • 病的頭蓋変形

①位置的頭蓋変形(むきぐせによる頭の変形)について

位置的頭蓋変形は、子宮内や出産時、出生後の向き癖などによる外からの圧力によって、頭の形がゆがむ状態を指します。

長時間同じ向きで寝ることで、接地している部分の成長が相対的に抑えられ、接地していない部分が大きくなるため、斜頭や短頭といった変形として現れます。

また、鎖骨骨折や筋性斜頸に伴う向き癖が関係している場合もあります。

近年は、寝心地の良いベビーカーやベビーベッドなどで同じ姿勢の時間が長くなりやすいことも、変形に影響する一因と考えられています。

さらに、おとなしい気質のお子さんや、発達の特性により自発的な体動が少ないお子さんでは、同じ姿勢が続きやすく、変形がやや強く出ることがあります。

これまで日本では「自然に整う」とされることが多い一方で、ゆがみが強い場合には一定程度残るケースも報告されています。

歪みのパターン

あたまの歪みには「斜頭症」「短頭症」「長頭症」の3つがあります。

斜頭症

斜頭症

むきぐせのある赤ちゃんにみられる形です。平行四辺形の如くゆがむため、耳の位置や顔面に左右差が出ることがあります。

短頭症

短頭症

仰向け寝の時間が長い赤ちゃんにみられます。(いわゆる絶壁です)

長頭症

長頭症

横向きの姿勢の時間が長い赤ちゃんにみられます。(NICU長期入院児など)

あたまの歪みが与える影響は?

向き癖による頭の変形は、生後0〜4か月頃までは進行しやすい時期がありますが、首がすわり、自分で頭の向きを変えられるようになると進行は止まり、さらにおすわりや立っちができるようになるにつれて、少しずつ目立ちにくくなっていきます。

多くの場合、2歳頃までに気になりにくくなり、5歳頃には頭の形はほぼ完成に近づきます。

現在の小児科医療では、発達への直接的な影響は明確ではないと考えられています。頭のゆがみと発達の関連を指摘する報告もありますが、ゆがみが原因というより、動きが少ない個性や発達の特性が影響して、頭の歪みと発達の特徴の両方が見られる可能性があると考えられています。現在の小児科医療では、向き癖による頭の形のゆがみが発達に影響することは基本的にはないと考えられています。

見た目の面では、ゆがみが強い場合に顔や耳の左右差として残ることがありますが、多くは日常生活で大きな支障となるものではないと言われています。人の体にはもともと左右差があり、完全に左右対称になるわけではありません。

②病的頭蓋変形(頭蓋縫合早期癒合症)について

赤ちゃんの頭の骨は大人と異なり、いくつかの骨に分かれています。成人になるにつれて骨と骨がくっついていき、強固な頭蓋骨が形成されます。乳児期には脳が急速に拡大するため、頭蓋骨も脳の成長に合わせて拡大しますが、骨と骨が早期に癒合して成長を妨げてしまう場合があります。これを頭蓋縫合早期癒合症と呼びます。

非常に稀な疾患ではありますが、この場合は適切な診断、治療を受けないと頭蓋骨の正常な発育の障害や、頭や顔の骨の形態異常、手足の異常が起こる可能性があります。

こちらが疑われる場合、速やかに専門的な総合病院に紹介させていただきます。

頭のゆがみの
予防方法

赤ちゃんの頭のゆがみ度合いを大きくしないために家庭でできる予防方法もあります。

寝かせる位置の工夫

寝ている赤ちゃんに同じ方向を向かせないことで、片方の後頭部に圧が長時間かかることなく、変形もしにくくなります。

例えば

  • 授乳のたびに頭と足の位置を交互に入れ替えて寝かせる
  • 両親が話しかける方向を変える

まずは、寝ている赤ちゃんの顔の向きを観察してみましょう。

タミータイム

タミータイムは首座りの練習やうつ伏せ練習の方法として用いられますが、頭のゆがみを予防する方法としても有効です。

うつ伏せになることで頭にかかる圧力を防げます。

分娩施設から自宅に戻ったら、1日2.3回、3〜5分くらいからはじめてください。

保護者の監視下でおむつ替えの直後や、目が覚めた後に行いましょう。

※顔を動かすことのできない時期のうつ伏せ寝は窒息の恐れがありますので注意が必要です。寝かせる際は仰向け寝にしましょう。

たくさん抱っこする

重力に反した姿勢をとる時間が長いほど頭の形は改善しやすくなります。

ヘルメット療法(自費診療)

ホームケアを行っても重症度が進行する場合や、中等度以上の位置的頭蓋変形症の場合はヘルメット療法が適応になります。頭蓋が成長する力を利用して、扁平部分の成長を促しあたまの形の非対称を解消する目的でおこないます。日本では2018年に承認された治療法です。月齢が早い時期ほど頭の成長が大きいために治療効果は高いです。

カメラによる3D撮影を行い、赤ちゃん1人1人のあたまの形に合わせたオーダーメードのヘルメットを作成します。

ヘルメット作成後は、2週間から1か月ごとに定期通院しゆがみの改善具合をフォローするとともに、ヘルメット装着に 伴う皮膚炎(発赤、ただれ)・皮膚の損傷(水疱、剥がれ、出血等)がないか確認します。

注意事項:

  • 頭蓋の成長や治療効果には個人差があるため、望まれた頭蓋形状まで改善しない場合があります。
  • ヘルメット治療は日本の小児医療ではまだ標準的な治療法ではありませんので、こちらから購入を進めることはありません。親御さんのご希望に応じて行ってまいります。

対象

  • 生後4か月以降
  • 首がすわってから
  • ホームケアを行っても重症度が中等度以上であり、医師から説明を受けヘルメット治療を希望された方

当院での使用機器

https://www.babyband.jp

ヘルメット装着期間

1日の装着時間の目安は約23時間(お風呂や着替えの時間を除いて基本的にはずっと装着していることになります)

装着期間:5-6か月

ヘルメット装着イメージ

ヘルメット装着イメージ

ヘルメット治療までの流れ

保険診療
  • 頭蓋骨縫合早期癒合症などの病的変形を除外する目的の診察
  • クラニオメーター(別途有料2000円)を用いた測定と重症度判定
  • ヘルメット治療の適応判断
自由診療
  • ヘルメット治療の希望の確認と同意書作成
  • 3D撮影
  • ヘルメットのデザイン決め
  • ヘルメット作成(お渡しまで約2週間)
  • 専用アプリのダウンロード
  • ヘルメット装着
  • 2週間から1か月ごとの定期通院と3D撮影によるフォロー

ヘルメット療法のデメリット

  • 抱っこしたときの頭のぬくもりや柔らかさを直接感じにくくなり、親子の自然な触れ合いに影響することがあります。
  • 皮膚トラブル 蒸れなどによる汗疹、かぶれ
  • 赤ちゃん自身が嫌がって自分でヘルメットを外してしまい、十分装着できず、望まれる矯正効果が得られない
  • 定期的な通院(少なくとも月に1回程度)受診に行かなければならない
  • 必ず理想の形まで矯正可能ではなく、矯正には個人差がある

費用について

ヘルメット療法による治療

35万円(税込)

ヘルメット代、3D撮影費用(初回、経過確認時、卒業時)、ヘルメット治療終了までの自費診察代が含まれます。

3Dカメラによる頭の形の撮影費用(ヘルメット治療を行わない場合)

1回1万円(税込)(初回撮影からヘルメットオーダーまで3日以内の場合、初回撮影費用の1万円は上記に補填いたします。)

破損、紛失等によるヘルメットの交換

22万円(税込)

他院でヘルメットを作成され、転居等により当院でフォローアップ受診をご希望の方

対象「Berry社のベビーバンド」ユーザーの方に限ります。

転院の際には、事前にヘルメット作成された医療機関から、Berry社(ヘルメットメーカー)にご連絡いただき、ヘルメットデータの移行作業の依頼をお願いいたします。

他院にてヘルメット作成後、当院でのフォローアップ受診時費用は、一括55,000円(自費診療・税込)となります。

3Dスキャン撮影費用、ヘルメット治療終了までの診察代を含みます。