アレルギー科
アレルギー科
私たちの体には、体に入ってきた有害な物質、ウイルスや細菌などから体を守る免疫という仕組みがあります。この免疫の仕組みが強く反応しすぎてしまい、体に有害な症状を引き起こすものが「アレルギー」です。
以下のようのな小児アレルギー疾患について、小児アレルギー専門医がご対応いたします。
院長以外の医師はアレルギー専門医ではありませんので、ホームページ等で診察医の日程をご確認の上、ご予約ください。
お子さんの場合、
これらが、小児の主なアレルギーが原因の疾患です。
アレルギー科の診断・治療では、症状やその時の状況から原因を推測することからはじめます。気になる症状が見られた時には、その時の状況をメモや画像などで記録し診察時に持参してください。
お肌、食べ物、予防についてアレルギーのことで気になることはお気軽にご相談ください。
食物アレルギーは、特定の食べ物を食べたり、触れたりした後にアレルギー反応があらわれる疾患です。
主に食べ物に含まれるタンパク質が原因となり、乳幼児期には小麦や大豆、鶏卵、牛乳など、学童期以降では甲殻類や果物、そば、魚類、ピーナッツなどのように、年齢によって原因が変わっていくことがあります。特に、初めて食べたときに症状が出ることが多く、その後、同じ食品を食べるとくり返し症状が出ます。
食物アレルギーの症状は皮膚や、呼吸器、消化器など身体のさまざまな臓器にあらわれます。およそ90%に皮膚症状、およそ30%に呼吸器症状や粘膜症状が認められます。
特に重篤なものをアナフィラキシーショックといいます。
特定の食品を食べると繰り返し症状が出現する場合、食物アレルギーが疑われ、一般的な検査は血液検査やプリックテストという皮膚検査、また経口負荷試験になります。
厳密な確定診断は入院した上で行う経口負荷試験になりますが、親御さんから状況を伺って血液検査や負荷試験を行わずに食物アレルギーと判断して治療することもございます。
乳幼児では状況から食物アレルギーであることが明らかである場合、無理に血液検査などをせずに管理することも多いです。当院では、適切な時期に検査が行えるようにご提案していきます。
治療は症状が出ないように原因となる食品を除去する「①除去療法」と、症状が出てしまったときに「②症状を改善させる薬剤の治療」の2本柱になります。
除去療法は特定の食品をみなさんが完全に除去するわけではございません。
少量を食べても症状が出ない、加熱するなど調理をしたら食べても症状があらわれないなど患者様もいらっしゃり、個々で異なってきます。どのくらいの量が食べられるのか医療機関で確認して、除去は必要最小限の除去にとどめるのが良いです。
子供の頃の食物アレルギーは、多くが成長に伴い徐々に原因食物が食べられるようになります。いつ、どのくらいの量が食べられるようになるのか、長期的な見通しも含めフォローいたします。
アトピー性皮膚炎では、皮膚のバリア機能が低下し、さまざまな刺激に皮膚が反応して炎症が生じやすくなっております。また皮膚症状は悪くなったり改善したりをくり返し、年齢とともに強いかゆみのある湿疹に変わっていきます。
アトピー性皮膚炎の方は乾燥肌の方が多く、ただの乾燥かな?と思っていても実は湿疹だったりすることもあります。気になる点がありましたら、ぜひ皮膚の良い状態、悪い状態を撮影して持参していただくとわかりやすいです。
赤くなってブツブツができたり、カサカサと乾燥して皮膚がむけたり皮膚に炎症を起こします。乳児期は頭や顔に始まり、次第に体や手足に進行します。しつこい乳児湿疹を繰り返しているお子さんは要注意です。
幼児、学童期になると首や手足の関節に皮疹ができやすい傾向があります。適切に治療しないと掻きむしって血が出るほどの状態になっていることも多々あります。
アトピー性皮膚炎の治療の目標は「症状がない、または時々症状が出ても軽くてお薬もあまり必要としない状態になり、それを維持できること」になります。
治療は①外用薬、②皮膚を守るスキンケア、③悪化因子の対策が三本柱になります。
外用薬は主にはステロイドの塗り薬になります。
発疹の状態、場所、年齢によって強さの違うステロイドを使い分けます。
また、アトピー性皮膚炎の状況によって塗り方(量や頻度)を適宜変えることで効果が変わってきます。いつどうやってどのくらい塗れば良いのか、丁寧に説明いたします。
また、中にはステロイドの使用が怖いとおっしゃる親御さんもいらっしゃいます。
近年はステロイド以外の外用薬もたくさん登場しております。
どのような際にステロイドを使うのか、ステロイド以外の外用薬で対応できるのかなど個々に考えていきますので、ステロイドに抵抗のある方は遠慮せずにお伝えください。
スキンケアと悪化因子の対策が主にアトピー性皮膚炎の予防になります。
アトピー性皮膚炎では皮膚のバリア機能が低下しています。
これを正常に戻すための基本は丁寧な洗浄と保湿です。
年齢に応じた洗い方や保湿剤の使い方をご説明いたします。
喘息は、呼吸をするときの空気の通り道(気道)にアレルギー性の炎症があるため、気道が過敏に反応して狭くなり、呼吸が苦しくなる病気です。原因は様々ですが、特に感染症やダニやホコリ、タバコ、ペットの毛、冷たい空気や走り回るなどの強い運動が発作のきっかけになります。小さなお子さんは風邪などの感染症がきっかけになり喘息発作を繰り返すことで発症することが多いです。
症状はひどい咳のこともありますが、咳がなくゼーゼーヒューヒューしているだけのお子さんもいたり、乳幼児では呼吸音がはっきりと聞こえないこともあります。咳が止まらなかったり、会話がうまくできなかったり、食事や睡眠も十分にできない、などは発作を疑います。
喘息の治療は、大きく3つに分かれます。
の3つです。
発作の治療は、気管支拡張薬という薬で呼吸を楽にします。これは一時凌ぎにすぎません。あまり発作を繰り返す場合には気道のアレルギー性の炎症を抑える治療を行います。「長期管理薬」と呼び、吸入ステロイド薬やロイコトリエン受容体拮抗薬という薬があります。これらの薬は普段発作がないときにも治療を長期間継続し、気道のアレルギーの炎症を抑えることで、体質を改善していくようなイメージです。
『小児気管支喘息治療・管理ガイドライン』に従って行います。
アレルギー性鼻炎は、以下の2つに分かれます。
の2つです。
どちらも症状はくしゃみ、透明な水溶性の鼻水、鼻づまりが特徴です。
近年、アレルギー症状は低年齢化し、早いと2〜3歳からアレルギー性鼻炎の症状が出現します。
お子さんが小さい場合は症状に対して、飲み薬や点鼻薬で対応していきます。
原因がダニやホコリ、スギ花粉の場合は舌下免疫療法が有効です。
花粉以外のアレルギーの体質をお持ちのお子さんの場合、喘息等がないか全身状態の管理をせずに舌下免疫療法を導入すると重篤なアレルギー発作の危険がございます。
ご希望の方はきちんと全身状態を拝見いたしますので、どうぞご相談ください。
アレルギー性結膜炎は目に生じるさまざまなアレルギー疾患の総称です。
小さなお子さんの眼科受診はとても大変です。
原因がダニやスギ花粉の場合、当院で対応可能ですので、どうぞお気軽にご相談ください。
必要がありましたら適切に眼科にご紹介いたします。
じんましんは、皮膚の一部に蚊に刺されたような膨らみが身体のあちらこちらにできる病気です。しばらくすると跡形もなく皮疹とかゆみが消えるという特徴があります。じんましんはアレルギーが関係している場合と物理的刺激や運動、疲労・ストレス、原因がわからない(特発性)などアレルギーが関係していない場合があります。
小児科か皮膚科どちらに相談した方がいいのかわからないという親御さんもお気軽にご相談ください。